損益計算書は、一定期間(通常は1事業年度)における、企業の経営成績(収益、費用、利益、損失)を表す財務諸表のこと。Profit,LossよりP/Lという略称。
■損益計算書の構造
●売上総利益まで
- 売上高・・・企業の本来の営業活動成果であり、商品(製品)の販売額やサービスの提供額などが該当
- 売上原価・・・売上を獲得するために企業が購入した商品などの原価 【期首商品棚卸高】+【当期商品仕入高】-【期末商品棚卸高】
- 売上総利益・・・売上高から売上原価を差し引いて求めた利益(粗利益)
●営業利益まで
- 販売費及び一般管理費(販管費)・・本来の営業活動に関わる販売業務や管理業務に関しての費用。 【給料】従業員の給与、【旅費交通費】出張旅費、【広告・宣伝費】高校活動の費用 【支払家賃】事務所などの家賃【減価償却費】事務所など営業用有形固定資産の償却費
- 営業利益・・・・売上総利益から販売費及び一般管理費を差し引いた利益のこと。企業の営業活動の成果、本業から得られる 利益。
●経常利益まで
- 営業外収益・・・企業本来の営業活動以外の活動(主に財務活動)から生じる収益(利益)。 【受取利息】預金・貸付金の利息 【受取配当金】他社株式の配当金
- 営業外費用・・・企業本来の営業活動以外の活動(主に財務活動)から生じる費用。 【支払利息】借入金利息
- 経常利益・・・・・営業利益に営業外収益を加え、営業外費用を差し引いた利益のことであり、経常的な経営活動に基づく利益。
●税引前当期純利益まで
- 特別利益・・・経常的ではなく、臨時・例外的に発生した収益 【固定資産売却益】固定資産の売却益
- 特別損失・・・臨時・例外的に発生した損失 【固定資産売却損】固定資産の売却損 【災害損失】災害による損失
- 税引前当期純利益・・・経常利益に特別利益を加え、特別損失を差し引いた利益
●当期純利益まで
- 法人税、住民税及び事業税・・・・税務調整後の所得(課税所得)に対して決定された税額
- 当期純利益・・・・税引前当期純利益から法人税、住民税及び事業税を差し引いた利益
→当期純利益株主資本変動計画書において繰越利益剰余金に加算。
●損益計算書作成時のルール
①現金主義・・・収益は現金収入があった時に、費用に現金支出があったときに計上する考え方
②発生主義・・・現金の受払とは関係なく、収益または費用をその発生を意味する計税的事実に基づいて計上
③実現主義・・・販売の事実をもって収益確認する