2-2.損益計算書（P/L）

損益計算書は、一定期間（通常は1事業年度）における、企業の経営成績（収益、費用、利益、損失）を表す財務諸表のこと。Profit,LossよりP/Lという略称。

 

■損益計算書の構造

●売上総利益まで

1. 売上高・・・企業の本来の営業活動成果であり、商品（製品）の販売額やサービスの提供額などが該当
2. 売上原価・・・売上を獲得するために企業が購入した商品などの原価　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　【期首商品棚卸高】＋【当期商品仕入高】-【期末商品棚卸高】
3. 売上総利益・・・売上高から売上原価を差し引いて求めた利益（粗利益）

●営業利益まで

1. 販売費及び一般管理費（販管費）・・本来の営業活動に関わる販売業務や管理業務に関しての費用。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　【給料】従業員の給与、【旅費交通費】出張旅費、【広告・宣伝費】高校活動の費用　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　【支払家賃】事務所などの家賃【減価償却費】事務所など営業用有形固定資産の償却費
2. 営業利益・・・・売上総利益から販売費及び一般管理費を差し引いた利益のこと。企業の営業活動の成果、本業から得られる　　　　　　　　　　　利益。

●経常利益まで

1. 営業外収益・・・企業本来の営業活動以外の活動（主に財務活動）から生じる収益（利益）。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　【受取利息】預金・貸付金の利息　【受取配当金】他社株式の配当金
2. 営業外費用・・・企業本来の営業活動以外の活動（主に財務活動）から生じる費用。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　【支払利息】借入金利息
3. 経常利益・・・・・営業利益に営業外収益を加え、営業外費用を差し引いた利益のことであり、経常的な経営活動に基づく利益。

●税引前当期純利益まで

1. 特別利益・・・経常的ではなく、臨時・例外的に発生した収益　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　【固定資産売却益】固定資産の売却益
2. 特別損失・・・臨時・例外的に発生した損失　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　【固定資産売却損】固定資産の売却損　【災害損失】災害による損失
3. 税引前当期純利益・・・経常利益に特別利益を加え、特別損失を差し引いた利益

●当期純利益まで

1. 法人税、住民税及び事業税・・・・税務調整後の所得（課税所得）に対して決定された税額
2. 当期純利益・・・・税引前当期純利益から法人税、住民税及び事業税を差し引いた利益

→当期純利益株主資本変動計画書において繰越利益剰余金に加算。

●損益計算書作成時のルール

①現金主義・・・収益は現金収入があった時に、費用に現金支出があったときに計上する考え方

②発生主義・・・現金の受払とは関係なく、収益または費用をその発生を意味する計税的事実に基づいて計上

③実現主義・・・販売の事実をもって収益確認する

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