ロジカルシンキング10の項目

あるサイトからの引用させていただきました。
(※すいません、本文コピペしたら、元のサイトを閉じてしまい、どこからの引用か分からなくなってしまいました。スイマセン)

1.条件文
スマートフォンを水中に落としたことはあるだろうか。 以下この記事では、スマートフォンが水中に落ちたら必ず故障すると仮定する。言い換えれば、「もしスマートフォンが水中に落ちた場合、そのスマートフォンは故障する」という文章は、真だということだ。

このような文章は、論理学では条件文と呼ばれている。文章の前半は、条件や要件を述べている。また後半は、その条件を満たした場合の結果を述べている。条件が満たされていると、結果が生じる。ケーションプログラミングの経験があれば、条件文を使ったことがあるはずだ。条件文の考え方は、論理的思考においても同じだ。

2.前提と結論の略記法を理解する
論理学では、条件文の前半と後半に特別の呼び方がある。前半は「前提」と呼ばれ、後半は「結論」と呼ばれる。条件文では、前提が真であれば、結論も真である。結論は、前提が真であった場合に起こること、または前提に起因することであるためだ。
省略形として、前提を「p」、結論を「q」と表すことがある。また、因果関係(「~ならば」)を「→」で表す。この例の場合、「p」は「スマートフォンが水中に落ちる」を表し、「q」は「スマートフォンは故障する」を表す。また「→」が「ならば」を表すことになる。つまり条件文の一般的性質は、「p → q」と表すことができる。
元となる条件文の構造をpとqで理解できれば、これに関連するほかの3つの論理も理解できる。その3つとは、「逆」「裏」「対偶」だ。これら3つを知ることは、間違った推論を避けたり、他の人の間違った推論を発見するために重要だ。

3.「逆」
元の条件文の「逆」とは、単純に前提と結論を入れ替えたものだ。従って略記法では、逆は「q → p」となる。今回のスマートフォンの例では、「スマートフォンが故障しているならば、それはスマートフォンが水中に落ちたからだ」となるだろう。
おわかりの通り、この例の場合、逆は真ではない。スマートフォンが壊れる原因は、水に落とす以外にもいろいろあり得るからだ。同様に、フロリダに住んでいる人は米国に住んでいると言えるが、米国に住んでいる人が必ずしもフロリダに住んでいるとは限らない。逆が真であると仮定すると、次のように後件肯定の虚偽が起きてしまう。
スマートフォンが水中に落ちるならば、スマートフォンは故障する
Johnのスマートフォンは故障している
従って、Johnのスマートフォンは水に落ちたに違いない
同じように、間違っている可能性のある推論の例を挙げてみよう。

ウイルスXに感染しているすべてのコンピュータは、Yという症状を示す
JoeのコンピュータはYという症状を示している
従って、JoeのコンピュータはウイルスXに感染している

この推論は、同じ理由で間違っている。すなわち、コンピュータがYという症状を示しているのは、別の原因からかもしれない。正しい分析は、次のようになる。

コンピュータがウイルスXに感染しているならば、Yという症状を示す
JoeのコンピュータはウイルスXに感染している
従って、JoeのコンピュータはYという症状を示すはずだ

後件肯定の虚偽を説明する古典的な例は、次のようなものだ。

犬は4本足である
猫は4本足である
従って、犬は猫である

4.「裏」
元の条件文の「裏」は、前提と結論の場所はそのままだが、それぞれを否定する。裏を略記法にすると、「¬p → ¬q」となる。
スマートフォンの文章の裏は、「スマートフォンが水に落ちなければ、スマートフォンは故障しない」となる。裏は真であることもある。しかし、今回の例のように、真ではない場合もある。スマートフォンは多くの原因で故障する。従って、スマートフォンを水に落とすことはなかったとしても、何らかの不具合が起こらないとは限らない。ウイルスの文章の裏は、「コンピュータがウイルスXに感染していなければ、Yという症状を示すことはない」となる。症状YがウイルスX以外の理由で生じる可能性がある場合、この命題は真ではないかもしれない。
裏を使った推論には注意が必要だ。

5.「対偶」
「対偶」とは、裏の逆、あるいは逆の裏のことだ。つまり、前提と結論の両方を否定し、順序を逆にする。スマートフォンの例の対偶は、「スマートフォンが故障していないなら、そのスマートフォンは水には落ちていない」となる。ウイルスの例の対偶は、「コンピュータが症状Yを示していなければ、そのコンピュータはウイルスXには感染していない」だ。略記法では、対偶は「¬q → ¬p」となる。

6.必要条件
条件文やそれに関連する命題に密接に関係する概念に、必要条件と十分条件がある。
必要条件とは、特定の結果を得るために満たす必要のある条件のことだ。スマートフォンが故障しないためには、水に落としてはならない。従って、「水に落とさない」という条件が、故障を避けるためには必要となる。コンピュータが症状Yを示さないようにするためには、ウイルスXに感染していないことが必要となる。
読者が反論したがっているのはわかっているが、まずは記事の続きを読んで欲しい。

7.十分条件
十分条件は、もしこれが満たされていれば、特定の結果が生じることを保証できる条件のことだ。つまり、結果はその条件に依存している。スマートフォンを水に落とすことは、そのスマートフォンを故障させる十分条件だ。これを満たすことによって、スマートフォンは必ず故障する。ウイルスXへの感染は、コンピュータが症状Yを示す十分条件だ。

8.必要条件だが十分条件ではない
ある条件が、必要条件ではあるが十分条件ではないということはあり得る。スマートフォンを水に落とさないことは、故障させないための必要条件だ。ところが、その条件を満たしていても、例えば車にひかれる、高いところから落ちるなど、スマートフォンが故障する原因は他にも起こりえる。同じように、コンピュータがウイルスXに感染していなくても、別の理由でそのシステムが症状Yを示すことはある。従って、スマートフォンを水に落とさないことや、コンピュータをウイルスXに感染させないことは、スマートフォンの故障を避けたり、症状Yが出ることの必要条件ではあるが、十分条件ではない。

9.十分条件だが必要条件ではない
同様に、ある条件が十分条件ではあるが、必要条件ではないということもあり得る。スマートフォンを水に落とすことは、それを故障させる十分条件だ。しかし、故障させるための必要条件ではない。ウイルスXは症状Yの十分条件だ。しかし、症状Yが他の原因で起こりえる場合には、ウイルスXは必要条件ではない。

10.必要条件でも十分条件でもない
ある条件が、結果が生じるための必要条件でも十分条件でもないということもあり得る。エリアコードの先頭が偶数から始まっていることは、スマートフォンの故障を避けるための必要条件でも十分条件でもない。筐体に資産シールが貼ってあることは、ウイルスXへの感染を防ぐための必要条件でも十分条件でもない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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