<苗代川焼(黒薩摩)>
これは、司馬遼太郎の『故郷忘じがたく候』という書籍を読んだときに、豊臣秀吉が朝鮮出兵時に李王朝より多くの陶工を日本に連れてきて、薩摩焼や萩焼などの現代まで続く焼物の礎としたという話がありました。苗代川もおそらく、その流れを汲む焼物ではと思います。(参考)
この苗代川は、以前行っていた民芸品屋さんのディスプレイで置かれていたものですが(値札無し(汗))、何回も行っているうちにこの壷が気になり、本で書かれていた歴史も気になり、どうしても欲しくなり、勇気を出して欲しい旨を店主さんにお伝えして、なんとか手を出せる範囲でしたので購入しました。
ちょっと埃を被ってしまっており、田の神様(大黒様)に申し訳ありません・・・。
ただ、この壷を磨くと(タオルで拭く)と黒光りの風合いがなんとも言えません。現代のように、ガスで焼物を作る時代のものでは無いので、本当に手作りの黒光りはこういうものかという実感があります。また、全体写真で分かるように、手作りのため、形がいびつです。これも、なんとも言えない味がある部分です。私の何倍生き続けてきたかは分かりませんが、歴史があることが一見して分かる逸品です。松本の民芸館では、龍紋(花と蔓草)の苗代川が展示されていました。私は、神様が3体もいらっしゃる、この壷が本当に気に行っています。
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苗代焼の故郷
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