アクセス解析などの分析の結果、データを見て誰でも分かるような事をレポートすることは最低限のスキルだ。今日は、データから読み取れる【可能性がありそうなもの(こと)】をどのように炙りだしていくかの方法論について述べる。
【類推法】(同じような条件のものと比較)
同じ『類』のものをつかって『推』し測ること
【隠喩法】(他カテゴリから真似る)
ある行動パターンをものさしにして、ここにないものを創造する手がかりにすること
【帰納法】(いろいろな事象から法則を見つけ出す)
いくつかの現象からある一般的な法則や原理を見つけだしていくこと
良い企画者は、仮説を作ることによって見えないものを見えるように形づくっていく。
見えないものを仮説立てし、現在そこにある問題の解決の糸口をみつけようとすることである。
【ここにないものを提示・証明する = アブダクション力】
【アブダクション力を鍛える】
◆スキャンパー法(SCAMPER) = 類推的推論を鍛える
アイデア創出法であり、1970年代に考案されたものである。
Substutute・・・置き換える
何か代わりになるものを活用した、他のグループの人を登用したなど
Combine・・・・組み合わせる
異質と思われていたものを部分的に組み合わせた、目的、用途などを組み合わせたなど
Adapt・・・当てはめる
似たようなものを付け加えた、過去の事例に照らして活路を見出したなど
Modify・・・修正する
何か新しいものを付け加えた、高さ・重さ・強さなどを変えてみたなど
Put to other users・・・別の使い道を考える
そのままで別の用途を見出した、想定外の顧客に使ってもらえた
Eliminate・・・余計なもものを削る
何かを省くことで売れ行きが高まった、何かを犠牲にするとことで成功したなど
Rearrange・・・もう一度整理する
『再』結合することで価値が生まれた、逆さまにしてみたら改善ポイントが分かった
【ブルーオーシャン戦略】の
『新しい価値曲線を描くための4つのアクション』
・取り除く ・増やす ・減らす ・付け加える 同じような発想法である。
◆エクスチェンジ・ブレーンストーミング法 = 隠喩的推論を鍛える
議論している対象を別の対象に思い切って交換してみることで、普通のブレストだけでは見えてこないものを引っ張っていく手法。
【議論の対象と目的】
(例)30代に家を買ってもらう
【何らかのデータの裏づけがあるファクト】
(例)住宅購入の頭金が少ない
【オーバーな方向】
(例)さらに少ないと・・・
【ブレーンストーミング議論の対象】
(例)初任給を貰った人なら?
◆フレームワーク・メーキング法 = 帰納的推論を鍛える
色々な事象から、自分なりの『法則』を作っていくトレーニングだが、ないものを創出する場合は、経験知を基にしていくことが効率的である。
例えば、webサイトの構造を研究していく場合、
同じ目的を持ったWEBサイト(BtoB、医療系、ニュース系など)を比較して、どこにどのような機能があるのかを比較し、目的ごと、業界ごとの法則を見出していく。中でも成功しているか否かという点でも比較し、法則をより使えるものにしていきたい。
これは、日々の努力が必要であり、自分の力で『法則化』することが不可欠です。
天才的なひらめきというのもあるかもしれないが、脳が疲れるまでどのくらい考えられたかという時間にアブダクション力は比例するようだ。
(出展:『Web Site wxpert』)